第1279回 安物の肉の方が美味かったりする大晦日

 [31日朝]塩鮭、大根葉漬物、具沢山な味噌汁、飯2膳。ちなみに昨夜の書き残しは蕪漬物、白菜漬物、きんぴらごぼう、胡瓜。実家は漬物祭りである。江戸明治の山村飯ともいえる。近世にしたら昨夜の刺身は贅沢だったが、今朝の焼鮭の塩気は尋常ではない。一欠片でどんぶり飯食えるほどだ。最高!

 [31日午前]娘ら昨日、余の居ぬ間に代参済ませりと聞くに、自宅より代々の墳墓に向かい感謝の黙念す。父、足弱となり毎日の散歩を欠かさぬに、家族打ち揃いて1時間榛見が丘を散策す。まつ梨の父が手を引き歩むを嬉しく見る。近隣の公園に滑り台あり。其れ最も楽しめるは誰あらん、余なり。

 [31日昼]公園で皆遊び疲れ、帰りて早速昼飯と為す。お握り、生ハム、鯛の子、菜とアゲの炊いたんを母用意せり。父「大いに飲まん」と杯掲げるに、子として父命には逆らいがたし。昼だけに焼酎芋ロックをホンの4杯程たしなむに駒を留む。ああ、たった4杯とは、余の如何に親不孝なることか。

 [31日午後]内緒で天寧とミスタードーナツに行く。1個づつとコーヒー。店内で聞き慣れたドーナツの歌を二人で歌いゲラゲラ笑う。山下達郎のドーナツの歌、ニコ動で調べてみると実はすんごいいい歌だと気づく。「雨上がりの夜空に」級のダブルミーニングのスケベな歌だ。

 [31日夜]妻の来榛に娘ら沸き立ち、甘え倒す。休みは2日までゆえ、晩飯は食材を早く消費しようとする両親の思惑と、余らの腹部膨満感との激突となる。焼肉は余が「霜降り」嫌い故、福寿館の800円に加え、500円の「霜降らず」を食う。安い方が美味く感じる。芋焼酎4杯と。

 [31日深夜]本年最後の晩餐は、吉例に従い年越しの蕎麦を湯がく。アゲ刻み蕎麦を皆で食らう。見るべき番組なきを憂う。日本放送協会やフジが新たに大晦日にデモ大混乱に陥ると聞く。テレビ見て、さもありなんと笑う。カルタなどして寝る。(2011年記録終了)