第1278回 事務所勤の本年最終日

 [30日朝]前夜帰って呉春1合。パスタを適当にアーリオオーリオありおりはべりイマソカリーナにしてアテに。娘らの居らぬ久しぶりの妻との夜にちょっと炬燵で平素の極道を詫びようとしたが、あまりの疲れに寝てしまい、朝6時に寝た時のままの姿の自分を発見した。無論炬燵は消されていた。

 [30日午前]全日勤。事務所、車の正月飾り。葬儀1軒。本年最終の葬儀はピアノとバイオリンの生演奏付きだった。3僧侶の唱える妙法蓮華経もホーミーぽくて素晴らしく、いいご葬儀だった。本年最終にして最高の焼香(当社比)で以て、10万億土は冥土の旅に送り出す。

 [30日昼](中略)この短信(Twitter)、阿部君が「延々食うたもん書いてるだけやん」と言うが、数十世紀後に21世紀初頭の40代が何を食べて生きていたかを研究する未来の古代民俗学者らのバイブル的必携の書となることを企図していると彼は知らない。

 [30日午後]年末恒例の街宣回し、初日のドライバーは僕。ま、謂わば僕らでいう「掛け流し」なんだが、親方5時間45分のノンストップパワープレイ完遂。くそっ少し尊敬した。やっぱり喋る仕事なんだな。内容や構成なんていいんだ、最後まで喋り切った貴方を忘れない。僕はずっと探していたものを見つけたのかもしれない。

 [30日夜]皆より早く20時に事務所退出。自宅に帰り荷物をまとめ、娘らの待つ榛原実家へ向かう。妻はやっと一人静かに勉強できると嬉しげ。明日掃除して榛原合流し元旦を祝う。娘らは早く榛原へ来いとうるさいが、現在これを書くのに夢中で、四つ橋難波駅を乗り過ごしてしまったところだ。

 [30日深夜]実家着。娘らの歓待を受け嬉し。直ぐに寝かさんとせしが、妹の母を求め少し泣くも可愛。父起きて余と乾杯せんと待てり。熱燗、刺身などで母、弟を交え軽飲す。父直ぐに酔う。弱くなれり。故郷は至って寒く驚く。酔うてベランダより夜の街を眺む。