第1110回 港区田中いきいき教室(於)田中老人憩の家

 タイトな一日だった。午前勤がトラブルで遅れて、阿倍野の事務所を出たのが12:30であった。13:00には入らねばならぬ。脱兎の如く走る。
 13:17分に現着。10分で着替え13:30から「今日から使える笑いの力」「河豚鍋」、70分20名。
 本当は60分でよかったんだが、オチを言って最後のお礼をしているときに舞台である机が崩れた。これが物凄い受けた。自分も大笑いした。このタイミングで潰れるのは、かつて「くっしゃみ講釈」でラストに見台を破壊した、あの時の舞台に匹敵する終生の思い出となる。これで10分伸びた。
 着替えて出たのが14:45分。ここで自転車は乗り捨てる。タクシーに乗り換え天王寺へ向かわなければならない。15:15から30分間、長女の学校の下校旗持ち当番があるのだ。
 「あんた、この日、行ってや!」と何度も言われていたのを生返事していて、舞台とのWブックしていることに気づいたとき、「タクシー乗ってでも行ったる!」と酒の勢いで言ってしまった結果だ。
 馬鹿な話だ。公共性ある事業は総じて薄給だが、それをタクシーで移動するなど大笑いだ。
 月末、ババ混み。だが、運転手さんの機転で15:25(10分遅れ)で着いた。
 旗を持ってバス出入口での立哨。なんか、このお当番、しっくりくるなあ、と不思議に思っていたが、よく考えたら、これ「警備員」じゃん。慣れてるはずだ。
 
 任務終了。途方に暮れる。あほほど寒い。自転車を置いてきた朝潮橋駅に向かう。まだこれから朝潮橋→東加賀屋という銀輪大南行が待っている。もう疲れ果てている。地下鉄を何度も乗り間違える。
 
 すると、突然、携帯がなった。福島の来舞兄である。
 「どこにおんねん」
 「朝潮橋でこれから自転車で帰りまんねん」
 「死ぬぞ。迎えにいったろか」
 「僕自転車でっせ」
 「車に乗せたらええがな」
 「車やったら飲めませんがな」
 「車、岸里の実家に置いて帰るわ」
 「ほないっぱい飲めますな」

 玉出寺島。続いて王将。
 不思議な人だ。この人は僕の自転車を向かいに来て、自分の自動車を置いて帰るという人である。
 ありがたい。