第1106回 第5回「在宅支援110番寄席」出演

 22日土曜日。約30名60分(千里家芸夢君と僕の2題)。
 今回の寄席はいろんな意味で勉強になった。後日の証として、記録しておきたい。
 先ずは演者演順を掲げておく。
 
 千里家芸夢君「初天神」 枕「起業社長の派遣労働」他
 表現舎乱坊「河豚鍋」 枕「飛行機は何故飛ぶか」「掃除機掃除の勧め」他
 
 千林大宮商店街で機会を頂いて、アビちゃんらにご厚情を頂いているのだが、この5回までの歴史はなだらかなものではなかった(私は内4回出演している)。
 来られた方に次回お誘いのダイレクトメールをアビちゃんが出し、出番前1時間、出演者らが精一杯の情宣をする。夏は暑く、冬は寒く、商店街でお買い物に忙しいお客様をチラシとお声掛けで「直角曲げ」して会場にお入り頂くという、僕たちが学生時代からやってきた寄席の基本である。
 思ったようにお入り頂けない会もあり、主催者アビちゃんとどうやってご来場を頂くか悩んで進めてきた経緯があった。
 来られた方には、最後の抽選会で景品をお持ち帰り頂けることが解る。だが情宣「直角曲げ」の段階では、単なる無名演者らの無料落語会でしかない。
 もちろんのことだが、開演前10分ぐらいまで席はがらがらだ。お買い物を終えられご用とお急ぎのない落語がお好きな皆さんがお集まり下さる。
 先ずは自らお心を開いて演者をご声援下さるお客様にお礼申し上げたい。また地域の皆さんにご愉快にお過ごし頂きたいという発心から僕らに機会を与え続けてくれる主催者アビちゃん、西尾社長、スタッフ皆様に衷心から御礼申し上げておく。
 
 芸夢君と二人、商店街で声を張り上げ告知を続ける。開演前、用意した25席は満席となり、補助椅子を出しても足らず、立ち見の方や会場に入り切れずお帰り頂いたお客様もいらっしゃった。
 リピート対新規は2対3で、定着の一端を垣間見ることが出来たのは、これまでご協力を頂いた共演の出演者皆様方のご尽力の賜物である。改めて御礼申し上げておきたい。
 
 開演前、芸夢君と親しく話しする機会を得た。悩みや迷いを持って舞台に上がることはお互いが最も避けるべきことである。
 「お客様は今の君や僕自身を見ておられる」のであって、僕らの才能や技巧など糞の突っ張りにもならぬ。精一杯、自分と、自分の出来る感謝とおもてなしを晒して来よう、と励まし合い壇上に上がる。
 
 芸夢君、君が暖めてくれた舞台はものすごく出やすかったよ。力強く、君の人柄がお客様に伝わった良い舞台であった。
 僕も、前任の努力のお陰で、お客様に手を携えてもらって歩む27分の出演であった。気として満ち給うご臨在の妙は僕ら二人とお客様を包み、1時間は瞬く間に過ぎ去ったが、僕にとって思い出深い舞台となった。
 
 終演。九宇留さんに仁義、報告。よしよしといつものイタリア料理店で芸夢君と二人、生ビール3杯づつを頂く。また同行お手伝いであった天寧にはソフトクリームのご馳走になる。記録する。