第1081回 日独文化交流の夕べ

 アメリちゃんのお父さんとまたゆっくり話する機会があった。バレエのお迎えだ。
 
 「寒いデスネー」
 「ええ寒いですね。鍋なんか食べたいですね」
 「ソーデスネー。鍋もフグがいいデスネー」
 「おお、フグですか。そいつはいいですね」
 「ドイツでは、ビックリするでしょうけど、ウサギを食べマース」
 「お、ウサギですか。でも日本でも昔、食べましたよ」
 「…え!日本もウサギ食べますかー」
 「はい、食べますねえ」
 「…おぉ、じゃあ…これはどうデスカー。ドイツではシカを食べマース」
 「ああ、シカね。奈良では石こ詰めの刑に遭いますが、シカは食べますよ、シカ料理なんてのもありますね」
 「…アゥチ、おお日本、シカも食べマースカ」
 「はい、食べます」
 「…先日、ワータシはクジラを…」
 「クジラは学校給食の定番でした」
 「…オゥ、今もみんなクジラを」
 「食べてますねえ」
 「…イルカは」
 「かまぼこにはよく入ってますよ」
 「…。」
 「馬をね」
 「おー!パッカパッカのホースを」
 「イノシシ」
 「ワォ」
 「イナゴ」
 「!」
 「セミはエビの味で」
 「ガッド!あのインセクトを!」
 「蜂の子はうまいですよ」
 「ああ!みなし子ハッチまで!」

 日独文化交流は、まもなく玉出寺島へ続く(と思う)!