第1033回 西成区いきいき元気教室 山王会館 出演

あいぶ【愛撫】(名)かはゆがりやすんずること。また、かはゆがりさすること。− 金澤庄三郎編『廣辭林新訂版』三省堂発行(昭和12年1月25日新訂第360版)より引用
 
 火曜日。山王会館は二年目だ。お楽しみにして頂いていたようで、お顔を互いに覚えている皆さんがご参集下さった。ありがたい。
 20名90分。「今日から使える−」「親子酒」。
 2時からだった。1時半と思ってた。朝から欠食であったので、近所の王将にて皿うどんを。舞台前に食べるのは僕の反則行為だ。トローンとする。やはり飯は食わない方がいい。今日は力が少し落ちて皆さんと楽しむ。新境地。
 
 終演後、千林で一件要件を済ます。後、旭区社会福祉協議会にてご新規で頂いた「家族介護の会」の打ち合わせ。
 ご担当のY嬢は、西成区社協から転勤された方で、西成区社協の猛者たちの話題で話に花が咲く。会場設営や舞台のことについて協議。
 
 ここまで来たら、クールさんに仁義を切らずして帰るは失礼に当たる。ご挨拶したる際、お母様ご入院の報に接する。芸名では誰のことかわからないであろうから、関係者に当てて報告一件をこの場をお借りして行なっておく。
 
 ここまで来たんだから、忠拝議員の近況伺いと、外交敗北への怒号をぶつけて帰らねば気が収まらぬ。架電。すると、彼の言う。
 「千林から門真までは近いですよ」と。
 そ、そりゃ近いだろう。近いが、どんどん僕のネグラからは遠ざかっていく。
 こんな調子でドンドンおびき出されたら、青森くらいまで引っ張っていかれる可能性すらある。褌を締めて彼の誘いに応える。もうこれ以上は東、北には絶対いかないと心に決める。
 
 なぜなら、僕は今日も「自転車」だ。
 
 政令指定都市間は「自転車」でと、自分で自分に決めたのだ。今はその最果て「旭区」にいる。ついに僕は旭区を出る。帰りを考えると気が遠くなる。
 余談であるが、堺が政令指定都市化したときは、なんてことするんだ!と髪をかきむしった。堺市長は僕にダメージを与える恐ろしい男に見えたものだ。
 
 で、事務所へ。秘書の女性や村上くんと雑談し、事務所のクレ5−5−6を拝借し、愛車を整備。時折、愛撫してやらないと、チェーンでズボンの裾に噛み付いてくる厄介なやつなんだ。
 後、忠拝君と食事へ。面白い思考実験などを二人で行い、帰路に着く。
 
 帰りを思うとゾッとする。なぜ、俺は門真にいるんだ。こんな地の果てで(住之江から見て)何をしているんだ。電車で帰ってやろうか。しかし、それではこの転法輪号が…。また明日取りに来るか、いや明日は予定が…。しかたない。黙って走りだす。
 こういう遠距離走では、落語を聞くのは向かない。落語を聞くと必ず道に迷う。ほかのことを考えて乗るからだ。音楽がいい。ipodダウンロードベスト20などをガンガン聞きながら帰ると、あっという間に自宅についた。音楽による精神の高揚は恐ろしいものがある。