第992回 池田サカエマチ夏得イベント司会 千秋楽

 日曜日。大忙しである。妻が仕事で、学童保育がない。池田に行く前に実家へ向かう電車に乗せねばならぬ。
 朝6時に起床し、7時半には近鉄本町駅のホームに親子3人で佇む。またもや彼女たち姉妹へのミッションである。榛原まで二人で行け!だ。
 様々な僕の真心一杯の装飾を施した彼女らへのミッションシートには、御定まりの一言「分からなんだら、駅員さんに聞け!」としか書いていない。
 電車に乗せると、そのまま僕は池田に向かう。サカエマチイベント最終日だ。しくじる訳にはいかん。
 着いて、楽屋で着替えている時、実家に電話した。二人は無事着いているようだ。実にあのミッションシートさえあれば、アルファケンタウリ星系の場末のスナックなんかでも彼女らと充分に待ち合わせが出来る。駅員さえいれば。
 「分からなんだら、駅員さんに聞け!」とは、「分からなんだら、知ってる人に聞け!」ということで、余程の先進的なことをやるのでない限り、ほぼこれで7割は社会を渡れる。後は気転と、大きな声と、必要に応じて笑顔が必要であることはまた別の機会に教えよう。
 加えて、スカウトの誓いは押さえておいてほしい。神と国とに誠を尽くし掟を守ります。いつも他の人々を助けます。体を強くし心を健やかに、徳を養います。この3つで良い子になれる。
 僕は最終日を終え、つぼみ姉とお好み焼きで簡単に打ち上げを済ますと榛原に向かって電車に鞭を入れる。
 着。彼女らと風呂に入る。弟が二人を宇陀市営プールに連れていってくれたようだ。鰻丼を満腹に食べ彼女らと玉砕。
 翌月曜朝、市営プールには親子三人で。2時間みっちり泳ぐ。厚生労働省の職業潜水士として、一生分の水中滞在時間は終えている。溶接、パテ、フーカー、タンク。親として教えるべきことは一応経験してある。イルカのように水に親しみなさい、と教えて、空気を肺に一杯入れておけば人間は沈まない、を体感させる。
 実家へ。昼寝して住之江に帰る。