第993回 明日の乱坊

 
 13時30分から港区社会福祉協議会八幡西地区いきいき教室。
 暑い。自転車で着いた時、プチ熱射病であった。この暑い中を30名ばかりの皆さんがご参集下さる。こっちが暑さで倒れそうなのに有り難いことである。
 85分、表現舎乱坊的ココロ。蛇含草。皆さんと楽しい時間を過ごす。元気な皆さんであった。感謝。
 終わりて後、天満に走る。アビちゃんと打ち合わせ。時間なく言いたいことだけ言うと早々に立ち去る。
 続いて新阪急ホテル池田泉州銀行関大会」での合併記念クイズ大会司会。
 酒席。400人30分。出演のメンバーは笑鬼師、かぼす・やまは両嬢、つぼみ姉のご差配である。
 楽屋で打ち合わせし会場に入る。会場はグワーンと唸っている。お食事ご歓談の真っ盛り、最高潮。打ち合わせの小ネタや企みは出演者から瞬時に吹き飛ぶ。この関大卒の大集団をテーブル毎の対抗戦で1、2、3位の賞品授与まで誘ない、続いて個人毎の敗者復活1、2、3位に賞品授与して、メイン司会にマイクを返すまで30分、である。
 後方左45度の少し奥まったスペースに声を届かそうと躍起になる。前約1週にかけて声を酷使していた僕の喉は、開始早々5分で、強靭と自負する声帯の完膚なきまでの吹き飛びを味わう。マイクに声の粒子が乗らぬ。サランラップの芯筒を口に付けてその前にマイクを置いて喋っている感じといえば、その時のもどかしさが伝わるであろうか。
 笑鬼師は隣で真っさらなお声で楽しそうに話しておられる。かぼす嬢は各卓を縦横無尽に駆け回り回答の正否を舞台に伝え、やまは嬢が手際よくスコアボードに転記する。お客様方は同窓ばかりなので、しばらくするとご協力宜しく進行は順調に進む。
 優勝テーブルの発表で「映えある第一位は!Tテーブルの皆さんです!」を言い放った時、喉の奥まった所で「ピーン」と薄皮が破れる音がした。
 笑鬼さんが丹下のおやっさんに見えた。僕は、リングの自分のコーナーで両腕をリングロープにかけてがっくりと頭を下げて、真っ白な灰になった。
 打ち上げでは、僕は声を失いさぞかし静かなものであったろう。記憶はない。