第956回 笑プロ全体練習会

あいいく【愛育】(名)大切にして育つること。− 金澤庄三郎編『廣辭林新訂版』三省堂発行(昭和12年1月25日新訂第360版)より引用。
 
 笑プロ全体練習は、演者が舞台を通しで努め、その批評を全員で回す、落大で言うところの全体練習形式だ。
 昨日は、豊能大姉の次回講演、巽さんの老人会挨拶、小石先生の歯科医師会での講演の3本の稽古を見た。パワポの階層構造とスライドの接続4種の話、益々明るい益明さん、「うんち」は「うんちくん」などを言う。記憶のために自己記録。
 落語なら通しで3本見れんことはないが、昨日は平均1本が40〜60分なんで、「ゴルフ夜明け前」や「地獄八景亡者乃戯」を3本連続で見ていることになる。午後1時30分に始まって、終了5時。途中で脳味噌が低血糖に陥りフラッフラになった。
 妻と天寧は日曜参観だった。この全体練習を見るために、僕は本日愛育担当になっている次女・まつ梨を連れ、会場たる池田引札屋に赴いた。
 行く前に握り飯を3個しっかりと握り、リュックに入れ携行。昆布入りで味付け海苔。お茶持参。
 電車内は行き帰り共、最近二人で流行ってる「辻占お噂調査」。雑踏の中でまつ梨に聞きとれた、すれ違う人たちの発するワンフレーズを、全てまつ梨の噂を話しているということとして、無理やりこじ付けて直接話法で前後を再現するというゲーム。これは面白い。二人笑う。
 引札屋の囲炉裏端でお握りを食らうた。一応、僕達ユニットは、自衛隊の海外派兵部隊と同じ仕様で、完全自己完結型にできている。食料から課題(絵本や落書き用紙、筆記用具等)は全部装備されている。しかし3時間半の長丁場。一人で遊んでいなさいと命じたが、最終的に彼女は全体練習に混じって小石先生のお話を聞いて笑ってた。
 偉かったぞ、まつ梨。あの者に褒美を、ってことで、引札屋で4本も風車をもらい、らいむ・つぼみ両兄姉にラーメンやらココアやらをご馳走になっていた。現地調達型だ、いや現地接収型、現地略奪型などという方が彼女の手口にフィットする。
 帰り、暴風雨の中、子供用の傘を1本相々でさして帰る。赤い風車がビュンビュン回るので嵐であっても嬉しかったようだ。
 ん?傘と赤い風車。どっかで聴いたような言葉だな。ありゃ笠か。