第951回 KNS街づくり研究会 「はてなの茶碗」

あい【哀】(名)1、あはれむこと。あはれみ。2、かなしむこと。かなしみ。3、喪。喪を擧ぐ(句)喪の禮を行ふ。− 金澤庄三郎編『廣辭林新訂版』三省堂発行(昭和12年1月25日新訂第360版)より引用。
 
 土曜日。「KNS街づくり研究会」という様々な分野の街づくりのあり方を研究する専門家有志の皆さんが集う勉強会に「はてな」で出演させて頂いた。池田の街における落語による商店街活性に関する取り組みを実地ご見学、つぼみ姉の解説を交え、池田サカエマチ商店街の引札屋で聞いて頂いた。
 登壇前、天を仰ぎ御力のご貸与を願う。
 最近繰りすぎ歌のようになっていたので、初心に立ち返り自分自身も茶碗を取り巻く話の流転に驚きながら進もうと決意し上がる。茶店の親父をより軽く、茶金さんが油屋の「額に汗して働いた3年」を評価する彼の労働観・人生観に思いを致し、油屋がもがく今の自分の気持ちを重ねて若干軽めに。体感、本編29分か。
 お客様方の感受は研ぎ澄まされておられ、一片の落語のたった一言からも何事かを持ち帰ろうとして、前のめりに聞いて頂ける、演者としても励まされ後押しして頂いた暖かい空気に、ふと気が付くと高い所へ尻押しして貰ったことは、素人演者としての本懐であった。
 悲しむべきは先日の自転車酩酊運転で転んで膝をすりむいたところにできた瘡蓋(かさぶた)が、正座により皮膚伸びて、またもやパックリ傷が開いたことである。悲惨なり、我が哀パッチは傷害事件の現場に打ち捨てられたぼろタオルのような惨劇の如き状態となり果てていた。でも舞台の上では痛さは感じないね。
 終演後の懇親会は皆さんの「はてな」についてのご感想を聞かせて頂く栄に浴す。今後の研鑽のヒントとなる着眼数多あり、大変お酒も進んだ。
 解散。笑鬼会長から奥様、学乱兄らと梅田で会食する旨ご連絡あり。行った様に思う。思うのだ。定かではない。
 最後は電車で帰った。
 夜、こゆきからメールが来て「酔って自転車に乗るな」とこっぴどく叱られた。彼女の知り合いが自転車でコケテ他界したらしい。
 そもそも自転車に酔って乗ることも道路交通法違反という。知らなかった。今後、自転車に関する日本国憲法以下道路交通関係法令を遵守することをここにお誓いする。