第915回 今週二件

あゝ【嗚呼・干嗟・嗟乎・於皇】(感)感嘆の情を表す聲。― 金澤庄三郎編『廣辭林新訂版』三省堂發行昭和12年1月25日新訂360版より引用
 
 伊賀市猿野地區自治會總會。50名70分。心、河豚鍋
 8:15宇治山田行急行。9:30伊賀神戸着。10:30會場入。
 樂屋で獨り、平素の感謝と、與へられたる使命を喜び、御力のご貸與をお願ひす。きー母さんの陣中見舞ご來籠を受く。感謝。
 本番。お客樣甚だ朗らかであつて、心、河豚鍋とも良く笑つて頂く事ができた。終はりて後、樂屋で御名を讚へ、感謝を申上る。
 着替へて主催者樣方、きー母さんと晝食を共に。伊賀肉すき燒き定食を受く。ウヒョー、ウメー。牛さん、ありがとー。タッパあれば、家族に持ちて歸つてやりたい、と思ひつゝ悉く平らげる。
 伊賀は不思議な處なり。樣々なご縁を頂いてゐる。折角、伊賀迄來たのなら、宇陀を素通りせるわけにはいかぬ。途中下車し、マイミク仕立て屋さんを訪ぬ。
 2時間35分に渡り、近況、息災、相談事等を語り合ふ樂しき一と時を過ごす。殊に、本年太鼓臺の有り樣につき、思ふ處を意見出し合ふは、愉快愉快。
 太鼓臺に於ては仕立て屋さんと思ふ處同じ。同じものを見てきた故にさもありなん。時折、人生に於て今の己の力量が届かぬ大命題を出題せる人現わる。仕立て屋さん正に其れなりき。余は皆の協力を以て眞摯に其事に當たり、自分に期待されたる以上の成果を皆で掴んだ。良き思ひ出なり。あれからまう五年たつ。
 仕立て屋さんを辭して大阪に歸る。明日は辯護士との面談だから發言内容の準備をせずんばならぬ。が、西宮で贊助上がりの面々が打ち上げをせり。行くべきか、行かざるべきか。近鐵車中で、搖るゝ我が心のビラ/\を人差し指でヌラヌラと持て遊んでゐる(惱んでゐる事を表す慣用句)。さて、だうするべきか。