第762回 祈学校再開

大阪府下の修学年限の子弟を持つ保護者の方々は、今週本当に大変だったろう。
ウチもそうだ。子供が居るんだ、ずっと家に。それも健康で、大人しくない、喧しい小獣が2頭だ。たまったものじゃない。
必ず親のどちらかが居なければならない。
短い時間の妻とのタイムラグなら、シンデレラかピーターパンのDVD、または厳窟王か長靴下のピッピなどのご本を与えておけば持つ。
しかし長時間になると、まつ梨などは退屈に任せてフラッと気軽に同じ階の奥様たちを訪ねて呼び鈴を鳴らし、
「今、親が出かけて居らないので退屈だからおやつの一つも食べさせてくれ」、
などとおくつろぎのお宅に泣いて上がり込むという、ゆすりたかりまがいの交渉をやってのける剛胆な女なんだ。ヤツには油断が出来ぬ。
(実際、以前やりやがって、お隣に上がり込んでお昼ご飯を食べたことが発覚した時には夫婦で平謝りだ。まあそれから懇意になったが)
十分に妻と時間を打ち合わせし、彼女と予定とすり合わせするために頻繁に電話連絡をとるという、あたかも外形的には新婚時代のような甘い時間を過ごしている。ただあの頃と違うのは、その頻繁な連絡が「逢うため」ではなく「きれいにすれ違うため」な点だろう。美しく仕組まれたすれ違いの人生なのである。
今般の豚インフルエンザ禍、大体おかしいとは思わないか。塾や習い事は自粛を要請されているから自宅で自習しろとの仰せだが、街では子供たちが公園に溢れ、中高生はコンビニに群れている。一斉休校するならするであれを放置しているなら全く学校行ってるのと何ら変わりがない。
イベントも飛んだ。アテにしていたのに何ということをしてくれるか。
さほど効き目のないマスクが飛ぶように売れまくっているらしい。また、色んな現場へ行けば、「入場の際には先ずは手を洗うように。発熱のある方は『自己申告』でお願いします」だと。水際作戦などと大仰に言っていたが、空港でもそうだった。原則、自己申告じゃないか。そんでもって発熱があったとしても、当該感染被疑者を拘束し、移動を制限または留置する権限も気迫もなかった。実は自由に往来していたんだ、スーパースプレッダとして。
挙げ句の果てには、かかったインフルエンザが豚じゃなくて従来型なら
「豚じゃなくて良かったわねー」だなんて、
ゆっくり考えてみたら、こんな5月も終わりになろうとしてるのに従来型のインフルエンザも今頃流行ってること自体もっと大騒ぎするべきでないか。
自殺者や交通事故死の人数に比べ、感染者数(死亡者数じゃない)は取るに足らない数値だろう。早く学校を開始してくれ。共働き(嫁はんも学校休みなんでガンガン働いてもらっとる)には全く身動きがとれん。
まあ、お留守番がちゃんと出来てくれたら良いだけの話なんだが。
ともかく対応が大層なんだ。来週は学校、学校、頼むぞ学校。
今後、おそらく一旦、収束に向かうだろう。
で、しばらくすると老人か幼児の死者が出て再び大騒ぎとなる。
そこで現状の強感染性に加え強毒性に進化したことが解る。僕は今後をこう見ている。
そこからでいい。そのときでいい。感染者を拘留し、移動の制限を厳格にし、辻々では自警団が夜通しかがり火を焚いて大字や垣内への他所の人間の通行を止めてもいい。
それまでは学校よ、店を開いてくれー。