第737回 第七十高地

このミクシ上の日記の正式名称は『陣中日誌兼戦闘詳報綴』という。
一日一枚を基本とし、その連続を以て「綴」と称している。
一枚の構成は以下のようになっている。

・「陣中日誌部」 その日一日に口を経て体内に取り入れた有機無機のあらゆる物質を摂取順に記録。可能な限り行動や精神の状態をも付記する。
・「戦闘詳報部」 これら行為を経て結果到達した体重をkgを単位として記載、その横に前日との体重差を併記する。

この一枚には上段に「御挨拶部」がある。
これはいわばFAX送信状みたいなもので、
その折々に私が見聞きし感じた事物を記載するものである。

長らく「御挨拶部」しか書いていなかった。
この日記が、単なる「御挨拶綴」になり果てていたのだ。
本来の目的をすっかり忘れてしまっていた。

最高体重は93kgというのを過去、体重計の表示で見た記憶がある。
もっとメチャしていたこともあったから95kgを仮にMAXとする。

今朝、排便排尿剃毛後裸重69.5kg(靴下片方だけ履いて)!
おお、遂に、遂に、70kgを切ったのだ。

ここまで来るのに、実に3年余ほどかかっている。
殊に72〜70kgまでの停滞期は恐ろしく長く、
なぜ節食しているのか、なぜ修行僧みたいな生活を強いているのか、
訳が分からなくなった一時もあった(酒は飲んでましたが、何か)。
いわば一進一退の攻防戦を延々と繰り広げていたわけだ。

繰り返す。70kgといっても、そんじょそこらの70kgではない。
何と、まがう事なき、あの、70kgである。
読者諸君も、辺り一面の障子を開け放したような、
目映い心地がしていることだろう!共に喜ぼうではないか、弥栄!

妻に一番にこの朗報を伝えた。
彼女は僕の達成を聞いて一言、

「ふーん(棒読み)」

と言って祝福してくれた。
ああ見えて彼女はきっと心の中では涙を流して、
手を合わせて喜んでいたに違いない。
いや、きっとそうだ、ハレルヤー!

嗚呼、大勝利の美酒に酔いしれたい。
会長宅のお風呂場で、恵子、京子、澄子、良子などの若鶏老鶏、
また和牛や子羊を、自ら屠り焼肉を食らい、鍋にぶち込み、
おまけに帰りに牛丼(並でいい)までもをむさぼり食って、
自分自身に盛大なご褒美を与えたい。(詳細は過去ログ参照のこと)

が、勝って兜の緒を締めよ、ともいう。
今後も水野南北先生を慕い、古き良き伝統的で質素な和食を旨として、
漸くに攻略できた風光明媚なるここ第70高地を全力で死守したい。

(※やっぱり「御挨拶部」じゃん)