第22回 己を映す鏡

 賢明なる皆樣にはもうお解りの事と思ふ。朝に電車で攜帶から書く傾向がある。
 枠取りだけがしてあつて、本文が夕方または翌日に書き込まれる日。これは二日醉ひのボロボロなスタートと考へてよい。昨夜は午前樣でタクシー歸りのネクタイ鉢卷きである。妻は愛想を盡かし、子は父のふ拔けな顏に失望する。夕方にやつと己を取り戻す日だ。使ひ物にならぬ。
 朝に書いてはゐるが、寫眞が載らない日。これは忙しくて事務所に入つてゐない、または子供を寢かし付けやうとして自分も玉碎、昏倒してしまつた夜と思つてよい。パソコンから編輯できてゐないのだ。
 はなから寫眞を撮つてゐない食事がある日。食べる前に明示的に「いたゞきます」を宣言してゐない、即ち感謝、一食入魂できてゐないといふことだ。罰當たりな事である。
 そして將來において、書き込みが二日以上ないとき。これは事件に卷き込まれてゐる可能性が高い。最寄りの警察署にご相談頂きたい。
 
【戰鬪詳報】

朝飯 卵かけご飯 昨晩の薩摩芋と茄子の天麩羅で
晝飯 とんかつ定食(大) 奈良國境食堂
晩飯 自宅獨り牡蠣と豚しやぶ小鍋を家族全員に食はれた。罐酎ハイ500mlを1本。