ひとたび誓ひをたてゝスカウトになつてキャンプに行くと
「人間とは食ふために生きてゐるんだなあ」とよく解る。
起床洗顏。國旗掲揚の後、配給、火起こし、調理。朝飯食つて、お片付け。その後に朝の課業。
2時間ほどで、配給、火起こし、調理。晝飯食つて、お片付け。そんで午後の課業。
日が傾き出すと、配給、火起こし、調理。夕飯食つて、お片付け。ほで、夜の課業。
後は食べ物を獸に荒されないやうにベアバッグに容れて木に吊して保存。
實に食事に關はることばかりを一日中やる。延々、飯の用意だ。いつたい何を食つてゐたのだらう。
フルーチェ、釜飯の素がない野營など想像もできぬ、絶對に食つてた。
足らなければ買ひ出しに麓の村へ行つた。
メジャーなカレーなんて食つたことない。
量は5人分なのに40人分の出汁の素が入つた味噌汁とか。飮んだら頭痛かつた。
泣き叫ぶ鷄5羽。そしてフィリップ・サディーダによるマーマ直傳のピーチケーキ。フランスパン…。
一生懸命思ひ出してはみたがろくなもん食つてないなあ。全くスカウトは質素である。
【寫眞説明】
朝飯 おにぎり 順序不同
晝飯 野菜炒め+中飯(王將)
晩飯 亂坊式豆腐と挽き肉の甘辛炒め+野菜サラダ+野菜の淺漬+メザシ+薩摩白波一杯