第1162回 池田おたな引札寄席(エコミュージアム)

 4年目に入った。
 あそこで僕が喋るのは、金の問題ではない。神聖なる何者かと出会えたサンクチュアリであるからだ。実験である。試みである。実証である。だからこそ、他者から意味不明に見えても、僕は嬉々としてそこに向かう。
 僕の感じた後頭部の髪の毛をそばだたせ、カンと天井に頭頂をぶち当ててそのままズリズリと引こずりながら目をニヤリと見つめて交感するあの感じ。…これを、この表記のままで意味わかるのは、かつてに吹田で同じものを見た福島の兄貴しかいない。僕は今もそれを追いかけている。
 これを独り占めするつもりはない。僕は、その後継を厳選、十分吟味した。奴だ。表現の上手下手ではない。僕の言う、非常に低レベルであるけれども、意味がわかる人であれば誰でもいい。
 らいむ師から、僕はエッセンスをもらった。あの人は僕の前を歩いて見えたものを惜しげもなく与えてくれた。ただではない、あの人は吐き出しだ。
 僕は、吐き出す余裕はない。ただ機会を以って後継へのはなむけとしたい。先輩からのご恩は後進に返す。これが落語大学の麗しき伝統と先輩方から教わった。
 奴に、側で控えよと命じ、二人で取り組み姿を見せる。それでよい。僕の見えたものなど、彼は瞬時に抜くことができるであろう。シームレスな継承は、今始まったばかりだ。
 
 今日からー(抜)20分、司会、大喜利。40名。他。
 特筆。笑鬼会長「住籠」堂々の50分コース。
 
 打ち上げ。一次会、二次会を経て、三次会は来舞兄と二人、梅田ヨドバシカメラ前路上、立食形式で。あの人は、えらい荒れていた。