第1143回 能勢町新光風台悠友会『創立20周年記念懇親会』(新光風台自治会館)

 3・19の条なり。
 この日、ダブルヘッダーで開催される予定であった企業主催のある寄席は、主催者とさんざんに話し合った挙句、中止となった。表敬意。

 さて表題の件。70名。元気な老人会だ。
 開会冒頭、能勢町長のご祝辞の中で、東日本大震災の被災者支援に能勢町からライフライン復旧の行政専門職の方が現地入りしていること、能勢町としても数十名の被災者受け入れ準備を行っているなどの報告を聞く。
 たまたま行った街にもかかわらず、まさに全国が被災に立ち向かわんとするの一端を垣間見、国家を挙げて対処しているのを感じる。
 持ち時間1時間。ジャスト・スジャータ。机イス席。講演マイク、落語素声。お元気なお客様で大いに励まされる至福の時間を過ごす。いきいきパターン。
 が、机イス席で、客イス方向が90度ひょこいがんでる。怖い。よって通告してあるネタを変え、河豚で。こればっかりやな。
 終演。お弁当同席。マダムたちに囲まれ、もう40年くらい早く生まれていれば、鮮やかに間違いを起こしていそうな親密を得る。
 お飲みになれぬ淑女たちのビールが集まる。平素、ビールなど飲んだことがない僕にはある種の拷問である。助け船に下されたケンビシ(日本酒も苦手なのだが)をクイクイクイと4合ほどあおり、皆さんに送られ会場を後にする。
 新光風台から最寄の駅までは、およそ20分ほどだから1.5キロほどか。歩いているうちに猛烈な尿意が僕を襲う。ビールを6合ほども飲んでいるのだ。さもありなん。
 しかし効率の悪い酒たちである。液体の体積ベースで合計約1升(ビール6合、酒4合)を飲み下しているのに、ボヤボヤっとしか酔ってない。カツン、キーンと酔ってない。あかな。ああ、あかな。なんやこれ。子供ビールか。
 もっとカンと来てグワンとくる、カモンベイベ・ライトマイファイヤーがいるわけよ。どうなわけ、この緩いのん。純度低いよ、ゾワゾワッてくるやつ、それがほしいのよ!
 ところが、尿意には逆らいがたし。近所の公園で、
「ああああああああああああああああああああああ」
言いながら、ズボンの中に2デシリットル漏らす。ズボン、筋に濡れる。敗因はパッチ。パッチが敗因。出ない、一物が出ないんだ。開かない窓口、社会の窓。あわれズボンに冷たい個所。
 放水管を引っ張り出して残量ことなきを得る。たちまちに家に帰り、風呂入り着替える。
 そののち、さっぱりとした一般民間人風情で、やん愚兄・マルク君、そして持っつあんドングリさんと2軒。泥酔、這って帰る。