木曜日、寒い日だった。風で自転車を押し戻されるようだった。
九条北会館2階。机席であったが、非常に高座とお客様が接近し、楽しい会にできそうな気がした。
40名60分。「今日から使えるー」、「蛇含草」。
ジャスト・スジャータ。それも単なるスジャータじゃない。秒針単位の正確なスジャータに、後段の段取りがあり時間厳守を気にしておられたご担当者様と、手を取るばかりに喜んだ。
お心をお開き下さりよくお笑い頂いたお客様、機会を与えて下さる主催者様、環境の調整に心を砕いて下さるご担当者様、語るべき言葉と一言たりとも聞き漏らさず傍に居給ういと聖き方に衷心の誠から感謝申し上げる。
あと、介護予防のチェックシート付けがあり、僕もやってみた。20問くらいあったと思う。イエスやノ−に点数があって、それを集計するというルールだ。その中に一問、すごい質問があった。
「社会や周りの人の役に立ってると思いますか」
確かこんな質問であったと思う。筆が止まる。
考える。あれに躊躇なく、豪快に丸をつける人を見たとしたら、反対に「この人、大丈夫か?」と心配になるだろう。
日本人のメンタリティーでは、あの質問を答えるのに謙譲や卑下や遠慮などのいろんな要素を考慮しないと、回答される回答者の本義に迫れないのではないか。
それに本人は「役に立っている」と思いながらも、その実はおせっかいであったり、迷惑である場合すらある。
ご担当者様がたもその辺の説明にご腐心頂いていたようだ。
「軽い気持ちで答えて下さい」
ものすごい重い質問であった。
帰って、夕刻、まつ梨をバレエにお送り。お迎えまでの間、あまりに寒く、寺島酒店立ち飲み部へ。アツカン一合とミニオムレツで。
お迎えに行くと時間があり、最近、親しくなったアメリちゃんのお父さんと雑談する。ドイツ人の牧師だと聞いた。
気候や天気の話ばかりしていたので、なんや教科書に出てくるイギリス人みたいやな、と思っていた。
「こんな寒い日はホット・ワインにシナモン入れて飲みマース」
ドイツはビールじゃないのかよ。フランス人みたいだ。
「寒くて寒くて、ひなびた温泉にでも行きたいデース」
最後まで彼はドイツ人らしい話をしなかった。