第905回 スコーク7700「燃料切れ」

あ【唖】■■。■■■。― 金澤庄三郎編『廣辭林新訂版』三省堂發行昭和12年1月25日新訂360版より引用

※一部筆者にて伏字とせり。

西暦2010年1月9日土曜日、大阪市立ドーンセンターセミナー室にて、ひだまりの會「元氣塾」。
音樂療法士の先生の講演に續き、亂坊「河豚鍋」。枕「プチトマトによる胴體着陸」初演。
河豚鍋は實に樂しめり。
終演後の獨り反省會で枕に水道屋測量士を入れる。

同年同月10日日曜日、池田榮町エコミュージアムにて、池田おたな界隈「引札寄席」。
番組は以下の通り。
亂坊「おたな祕話」
阪大君「竃盜人」
茂八君「七度狐」
やん愚兄「禁酒關所」
大喜利」生徒にばいそん、刄矢手、打西、阪大、しーる、かぼす、いづこ、べーる、ぽぷら、高丸の各君。先生亂坊。
中入
亂坊「おたな祕話」
打西君「刻饂飩」
亂坊「高津の富」

枕「プチトマトによる胴體着陸」改。終演後に御來駕の笑鬼師より、現か夢かの區切りの所で解り難き故に其處をシームレスな導入とせよとの御教示を賜る。

朝から、殊に開演後は喋り捲りたりき。「富」の龍男の惚気の段で全勢力使ひ切り、舞台にて果て、敢え無き最期を遂げり。布團被りの旦那の臺詞で飛ぶ。次なる臺詞が出てくるまで布團の中でもがく。此處で余は事切れたと言つても良い。唖然とせり。前段で胴體着陸の話をし乍、己自身の落語が胴體着陸するとは思わざりき。

參加の關係各位から御批評を兩手に溢れんばかりにたんまりと頂く。
茂君の謂ひに「落語の稽古はモグラ叩きゲーム」とあり。至極名言。記録す。

今年の目標は、ネタの内部のペース配分もさること乍、寄席全體の中でのパワーの温存を考へむ。
また通し120分位の喋りなら短距離走と思つてやつてきたが、年齡的なものも考慮して喋り走らねばならぬと痛感せり。

打ち上げ。小石齒科にて玄君も交へて阪・關兩大現役諸君、落大高齡者打ち揃ひ乾杯。

二次會は家族亭。議題は格調高く、
「余等は如何にして亞と無さんの亡靈と戰ふたか、いやちよつと待て、あの人まだ死んでへんから生き靈と違ふんか」で論じ合へり。

乾杯乾杯、更に乾杯。

歸宅。醉ひに任せてプリン等を食らひ寢る。