第307回 鳥見山展望臺アタック隊

 朝十時半に榛原驛で福島兄、ことり孃、そら君、こゆきと蘭子孃、ウチから娘二人と僕といふメンバで「貝が平嶽アタック隊」が結成された。
 地元オークワにて食糧調達。肉、ソーセージ、野菜、パン、お握り、大量のお茶等。
 聖地・鳥見山公園の木陰のベンチにバーベキューセットを廣げ腹拵へ。涼しいことこの上なし。
 食後、片付け。來た時よりも美しく。荷物まとめてベースキャンプを撤收。
 貝が平を目指して歩き出したが、スタート直後、アタック隊員の四歳兒たちの實力を思ひ知り展望臺行に變更。
 到着。展望臺にはあずま屋がなくなつてゐた!
 見渡す。吉野・伊那佐山から國中(大和平野)が見える。建國神話の舞臺である。ご東征の路にいた長脛彦、熊野からの八咫烏、宇賀志兄弟、櫻井攻略から初代ご即位までを概説。郷土・宇陀の果した役割、位置付けに想ひを馳せる。
 車に乘換へ、一路、龍鎭溪谷へ。涼しい!子供たちを滑らせぬやう留意しながら、ふと氣付くと自分がパンツ一挺になつてゐるのに氣付く。僕は自慢の筋肉が四段八部に分かれた腹部を波打たせ、逆三角の體を宙に躍らせ、瀧壺に飛込んでゐた。冷たい!次に兄貴が飛込む。子供らを全裸にして淺瀬で水遊びさせる。
 我らがこゆきは眞の漢である。着替への關係であるかして全裸になつて泳ぐと言ふて聞かん。ご息女・蘭子孃と辭めなさいと説得して思ひ止どまらせたが、目を離した隙に彼女は着衣のまま、淺瀬の石を強く蹴り、瀧壺深くを目指して飛込んで行つた。
 全員ずぶ濡れで龍鎭神社に參拜して歸つた。
 
【陣中日誌】
朝、飯、味噌汁、魚。
晝、バーベキュー。
夜、刺身大會。
注意事項 寫眞下に丸く寫るは僕の腹だ。