第44回 深夜の電話

 深夜…。電話が鳴つた。
 醉つて歸つて、家で日清燒きそばUFOを貪り食つてゐた。
 「どした?」
 ねぢれ(注:柊谷のMIXI上の名)の番號だ。雜沓。無音…。
 「俺、今…。」
 何だ?
 「俺、今、…どこにゐる?」
 息も絶え絶えに言ふ。
 「こゝは、どこなんだー」
 知らんがな。君の居るとこ知らんがな。
 「つひに天は我を見放したー」
 咆哮しよつた。雪中行軍か、君は弘前三十一聯隊か。
 「落ち着くんだ!」
 遭難者に周囲に何が見えるかを聞いた。…居所がわかつた。
 心齋橋やん、それ。大丸の見える所で遭難するなよ。
 「先ほど、車の進行を妨げた罰に、運轉手に毆られました」
 刑事事件めゐた謎の言葉を殘し、ルーミング心齋橋に誘導すると、フニャフニャと電話が途切れた。朝からはまだ電話がつながらない。 いゝ友人であつた。
 しかし、みんな本當に熱心な酒飮みである。頭が下がる。
 
【陣中日誌】

朝 ヤキソバ。
晝 喫茶サンモリッツにて寄席の前に母さん製お子さまセットを食す。
夜 喫茶サンモリッツで打ち上げ(寫眞なし)