第34回 月曜は必ず外酒

 久しぶりに桂三金君と話し合ひたい懸案事項があつたので、天神プロップにて杯を交した。事項二つあり。雙方兩事項合意。
 二人乾杯して、來舞大兄を迎へる。兄の音頭で更に乾杯。三金君は百八キロの巨體を維持するのに、酒は飮まぬからトマトジュースを大コップに四杯も飮んでをつた。噺家とはすごいものだと感心した。
 また、野菜サラダ、フライ盛り合はせ、ペンネ肉ソースなどのアテ飯を次々平らげる彼に、僕が箸を差し挾む餘地はなかつた。萬一、皿上で箸が出會つたら、劍豪よろしく我が箸はへし折られてゐたゞらう。實際そんな氣迫を感じたのだ。噺家とはすごいものだと感心した。
 體に觸つてみた。サイズ的に僕なんか彼の前では單なるチビッコでしかない。首筋や脇腹、腹の出つ張り…。人間ではない何かのやうだつた。何かはわからないが。噺家とはすごいものだと感心した。
 彼が稽古を付けて貰つた大師匠たちの名を聞いて卒倒した。これはマジでビヽつた。
 
【陣中日誌】

朝は拔き
晝は櫻井ダルマ屋の燒肉+大盛飯
夜は天神プロップで程よく飮酒