第1145回 お蕎麦の店での『蕎麦と落語の会』(箕面大久庵)

 3・20の条。ダブルヘッダーその2。
 うつつさんを通じた新たなる出会いに感謝する。お蕎麦屋さんのお店で高座を作って落語した。席12名ほどか。
 店の大将は、回を重ねて続けて行きたいという。その初回なのだ。落語が終われば、お客様と蕎麦を食って一献傾ける趣向になってる。
 この手の会、複数回化するものはしくじる訳には行かぬ。僕は、このような圧がかかった舞台は、通常大体、一人で60〜90分を喋り抜くんだが、落語2演者の指しなどがあったとき、同行お願いする先達らがいる。
 平日もあるが、土日も含めると、概ね二人に集約される。笑鬼師とらいむ師だ。お二人にはホント僕の手をとり足をとっての逐次ご指導を賜っていると言っても過言ではない。
 僕などは、ステレオタイプの双子座のB型で、大変、気分屋さんなので、「なんか違う!」と感情やスジに引かっかったら、ものすごく気になったりするもんだが、この人たちといると、何の後顧の憂いもなく、出れる。
 僕が前でしくじっても、必ず後をきれいに治めて下さる。先出のときも程よく温め「あと、アンジョウしとけよ」と汗身泥でバトンを渡してくれる。
 そして、見ていてくれるのを感じる。一人のときは、いつも最終最期まで僕とともに舞台にある見えざる聞き手が臨在する確信だけで動いているが、最大の人間界の僕の護り手に伴する安心感は何ものにも代え難い喜びである。
 タクシーで店前に到着。師は駐車場でネタを繰っていなさった。客席、舞台用意。先出で小父貴。記録する。
 「上燗屋」笑鬼師
 「河豚鍋」乱坊
 おあと、皆さんと蕎麦をたぐり、日本酒を決める。飲めぬ方の分を含め3合ほどか。
 のち、服部御本宅にて、やん愚兄を交え、小父貴からの、職業としての政治的表現舎になれ、とのお説教。僕はその分にないと笑い、いなす。ギャラの分配でリアル壺算な「?」な状況になり、腹筋に激痛走るくらいにみんなで笑い、帰る。ああ、腹痛い。みんなアホや。