第782回 宴準備行動

大阪府営の某会館
司法書士「大切な人に遺す心の遺言」講演
乱坊「はてなの茶碗
主催ひだまりの会50名
乱坊枕込み45分

愛する人を突然に無くし「悲嘆」に暮れる人を励ますグリーフケアを考える会で来月NPO法人化するらしい。
僕はさぞかし重たいだろうことを想定した。

前日、妻から最新の心理学の実例等を盛り込んでグリーフケアの概論をレクチャしてもらう。そしてNGワードのおさらいをした。妻は何で前日にやるんだ!と怒ってた。

当日、お客様は暖かい。暖かすぎる。
悲嘆に暮れているはずの皆さんはパンチラインを口を開けて待っている。獰猛だ。

はてな」は実に話に力がある。
60代の皆さんが、帝による「万葉仮名ではてな、と箱書きが座った」の下りで「ヒャー」と黄色い声を三人ほどが上げられた。お楽しみ頂けたんだろなと思う。

会場入りして、主催者様から普通のイスに座ってやって、と言われた。
大概のことは受諾するが、イス!それだけはできません、自分で会館と交渉するからご安心下さい、費用はかけませんから、と会館の事務局に机を借りに行った。

事務局の女の子はなんや法令上の問題を盾に難色を示したが、そこはそれ、僕のラブビーム(本来高齢女性用なんだが)全開で机借り上げの関所は突破した。

それどころではなく、この僕の発した濃厚なラブビームは、彼女の脳幹を貫き、座布団がないと困っていた僕に、彼女は自分の膝掛けを申し訳無さそうに差し出したのだ。

「すいません、座布団ないんで、これを使って貰っていいですか?」

「貴女の膝掛け!僕の加齢臭をマーキングで付けときますよ」とウインクすると、彼女は「洗濯皺がついてるのを体重で延ばしてきて下さい」と言って笑った。

恋に落ちた。
彼女のラブビームに今度は僕がメロメロになった。
ラブビームが見える人にはカウンターで話し込んでる僕たちは、ピンクの光に包まれて、目映くて何も見えなかったであろう。エスパー同士の愛の交換だ。

終演後、生・荒井三喜二儀「生前通夜式」準備委員会。初回初会合。
議題「(仮)葬儀委員長の選出及び生前葬全工程日程の検討」とは嘘っぱちで、50周年協議。

後、ヤマヤにて純子さんを呼び出し痛飲、ゼットンと賛助に同行することになった。