第591回 我々の大罪

朝、玉子かけご飯。
万博記念機構との打ち合わせに御堂筋線へ。
電車からホームを見てると雑踏に紛れておっさん。ひとりのおっさん。なで肩。紺のスーツ。背筋を伸ばしてホームを歩いていく。
「あ!」
知ってる、このおじさん知ってる。疲れているのか、歩きながら、目を閉じてフワァーと欠伸をして歩いていく。
まただ。また部員だ。僕は閉まりそうになった扉越しに声をかけた。
「おはようございます、るぱんさん!」
そろそろこの方も賛助にご出座願わなければならない。
この方の次の御用日を一年の時、新歓で見て感動した。この方をのうのうと野に放しておくのは、我々の大罪である。