第243回 點字

 國立民俗學博物館に行つたら點字講座をやつてゐた。
 「右から左へ書いてください」と言はれてアラビア語みたいに名前を鉛筆で書く。その下に6點の簡易穴あけ機みたいなやつで、一字一字上から錐のやうなもので穴を下に押し開けて點字を記すんだ。
 考へ方は母音パターンと子音を一字6點で表現する。右から左へ開けていく。
 打ち終はつた。本名を平かなで。できた。そして簡易穴あけ機みたいなんを外す。すると、おもむろに先生が僕の紙をペラリと裏返す。解り易く言ふと下の繪のやうだ。

    ↓
 ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄ ̄
 
(裏返すと)

___∩___
 
 裏返すとちやんと左から右になる。點字になつてる。ウオォッと感嘆の聲を上げてしまふ。
 最後にそこにゐた全盲の人に讀んでもらつたら通じた。
  
【陣中日誌兼戰鬪詳報】
朝、カレーソーメン。
晝、マクドナルドのポテト。
夕、歸りにパスタ屋で三人でおやつ。
夜、たらこパスタ、ゴーヤチャンプル。