第208回 ワインワインワイン

 実家。大歡待を受ける。毎年のことながら感謝感謝。
 まつ梨が足裏を痛がる。よく見ると右足裏に刺が刺さつてる。多分バーベキューの時の裸足歩きだ。少し膨れてる。
 夫婦で押さへて毛拔きで刺本體を取つたが、痛がるのでまつ梨と二人、岩國の病院の休日診療所へ。年下の女醫さんと、出會つて初めての共同作業。泣き叫ぶまつ梨を裏返し押さへ込み。女醫孃の處置。
 しかし刺本體はワシにより摘出濟みを確認。少しの膿を出しカットバンをはつてくれた。ハヽハ、まあちやんと取れてたと確認できて良かつたがな。
 んでもつて會計。保險證持つて來てないので一旦實費支拂ひ。歸阪後、還付を受ける手續をするやう教へられる。
 膿出しゝてカットバン…。さあ、いくらなんだ?呼び出しを受けて請求書を見る。
 こ、これは…!
 六千八百圓!うわーぁ、何と六千八百圓だ!あゝ。
 二時間後、まつ梨が靴下を脱いだ時、一緒にカットバンが外れた。
 傷口はもう治癒してゐたが、粘着力の無くなつたこのカットバンの殘骸が約六千圓相當の價値…。立ち飮みが五百圓…。カットバンが六千圓…。

 …えいまゝよ。親父カットバン持ってドロンしよった。
 
【陣中日誌兼戰鬪詳報】
朝、パン、サラダ、ベーコン。
晝、お刺身定食。
夜、たらは蟹、ワイン。