第161回 居酒

 「何ぼ?」
 「八〇〇圓です」
 「へ?」
 「八〇〇圓」
 「八〇〇圓!」
 
 たつた一人で月曜定例。 おでんのゴボ天、粕汁、麥燒酎ロック(大)二杯。 安い。麥燒酎ロック(大)一杯とゴボ天だけなら四一〇圓。
 ペンキ屋の大將と印刷屋の專務の右隣。僕の右横は、今日仕事が無かつたから動物園に一人で行つて來たといふ老タイル職人。完全に體が冷えきつたらしい。熱燗を決めてゐた。
 お相撲のニュースを見て、
 「あかん、今日負けたらあかん、八百長てバレる。あかんやんか、どないしよしらん」と全員に觸れ囘つてる。
 大將と專務から「おつちやん、あんた關係あらへんやん」。言はれて嬉しさうにしてる。
 彼、かますごポン酢食ひ過ぎ、ワシの分なし。
 頭の良さげな店のをばさんが「今日は一人?もう一人の兄ちやんは?」
 覺えてくれたんが嬉しい寺嶋酒店(立飮部)。玉出驛すぐ。
 
【陣中日誌兼戰鬪詳報】
朝、拔く。
晝、中華風肉蕎麥おにぎり二個。
夜、蕎麥で一杯。歸宅後に中華鬻